出展作家紹介 - 移ろいの色、遥かなる眼差し -
伊藤咲穂(イトウサクホ)
デッドフラワーシリーズ
1989.8- 島根県浜田市弥栄町 誕生
2005 - 広島県 呉工業高等専門学校 建築学科入学
2014 - 東京都 武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科テキスタイル専攻 卒業
【個展】
2012 - 「夜想曲第8番変二長調」 Ber nocturne 内
2013 - exhibition―錆紙漉き― シントン内
2014.6 - 東京都東大和第五中学校 公開制作 「さびし」
2015.3 - 「静けさを行く」 新宿ノン・フィニートギャラリー
【グループ展】
2007 - 五三会建築設計競技コンペティション 審査員特別賞
2008 - 広島「OMNIBUS」展 呉工業高等専門学校
2009 - 東京「立美祭」memento-mori 東京工芸大学賞 ギャラリー賞
2010 - 僕とアナンモザイクアートコンペティション 佳作
2011 - 「STARBUCKS×SAKURA」東京都 国分寺店内展示
2012 - 「五美術大学交流展―結―」
2013 - 「伊藤忠青山アートスクエア/ 五美術大学交流展」
- 「Relation A」グループ展示Jinen’ s Art Studio
- 「interiorlifestile アッシュコンセプト」MAU ブース
2014.1 - 武蔵野美術大学 卒業制作展
- 青山スパイラルガーデン卒業制作学外展
2014.2 - 六本木 ルベイン(le bain) グループ展
2014.7 - 「JOIN 展」Jinen’ s Art Studio 麻布十番ギャラリー
2014.8 - 東京都東大和第五中学校「ムサビる」展示
2014.9 - 「FAD FEAR」新宿アートコンプレックスセンター展示
2014.11 - 神在月・石見の神紙(かみがみ) が舞う 石州和紙デザインコンペ 石州半紙技術者会賞
- 「共存展2」 檜・麹・紙・音 無名館より 新宿ノン・フィニートギャラリー
- 助手展2014 武蔵野美術大学助手研究発表 作品共同制作
2015.4 - 咲穂庵 常設展 新宿ノン・フィニートギャラリー
2015.5 - 出張!相談家具屋WOODWORK CENTER 「たいけん いちば」 DAIKANYAMA T-SITE GARDEN GALLERY
2015.6 - 「共存展3」 無名館主催 EARTH+GALLERY
大学2年生の冬、富山県五箇山にある和紙工房で楮( コウゾ) の繊維に触れたことが契機となり、和紙や日本画、自国の文化に深く興味を持つようになりました。五箇山の静かな雪景色のなかで、身も凍るような水に通された楮の繊維は、清く美しく、その素材に対する尊敬と懐かしい親しみを覚えました。
そして、日本の古典にこそ自分の追い求める何かがあると感じ、その精神的な部分は、今の制作に大きく影響しています。研究の末、独自の漉き方でたどり着いた紙( 手漉きする際に、金属の鉱物を混ぜた「錆和紙( さびわし)」をはじめ、今後も楮や三椏、雁皮、金属の錆について研究し、制作を続けています。作家として活動するようになり、地元島根県( 石州) の和紙や素材を扱うことに重きを置いて制作しています。
―制作の軸にあるのは、“静けさ” そして“無”。―
「錆びて行くこと」「朽ちて行くこと」「老いて行くこと」「土へ還っていくこと」それは決して否定的なことではない。寧ろ自然であり、自然であることは 美しい。それは生きとし生けるものに与えられた平等の原理である。錆びて行く現象は朽ちていくことと同時に、粛々と育っているかのようである。静かに刻まれる時間軸のなかに、躍動と静謐が存在している。